商品の名称である『特任』は初代の特任大先達であった父のことです。四国のお遍路は弘法大師空海が開創され、その遺蹟を巡拝することは現在なお強く意識され継承されています。四国を巡る者は般若心経を読経し、南無大師遍照金剛の御寶号を唱え、俗世から離れた営みに時を過ごします。この行為が多くのお遍路において常になされていることは稀有な事であると言ってよいと思います。私も毎年2月と8月の極暑極寒に歩き遍路をしていますが、10名以上の男子女子が参加されます。1周1200㎞の巡拝を8年半かけて回りましたが、今回の巡拝では10年かかるつもりでいます。お遍路を始めてはや60年、とうとうこんなことになってしまいました。お遍路の道中は祈願していることの成満を願います。私は父の開発したお遍路用具を身に着けています。それを引き継ぎさらにより良いものに改良して、お遍路のお役に立つことが私の使命であると感じています。